【FIREの種類】Barista FIRE(バリスタファイア)とは?自分にとって最適なスタイルを見つけよう!
この記事では、FIREのスタイルの一つであるBarista FIREを紹介します。
今回の記事を読めば、パートタイム(アルバイト)で働きながら達成を目指すBarista FIREとはどんなFIREなのか?について理解を深めていただけるかと思いますので、ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。
Barista FIRE(バリスタファイア)とは1
どんなFIRE?
一定の資産を形成した上で、フルタイムの週5勤務を辞めて、頻度を減らしつつも一定は働きながら生活費を賄うというスタイルのFIREです。
通常のFIREは労働を行わない完全リタイア型であるのに対し、Barista FIREは生活費の約半分をパートタイム(アルバイト)で賄うため、セミリタイア型と言われます。
資産収入である程度のお金を貯めた上で、好きな仕事を週2~3日程度続けて生活費を補填するといったイメージとなります。
Barista FIREは、FIRE達成後も働き続けることになるため、完全リタイア型と比べて、達成に必要な金額が少なく済み、早い期間で達成させることが可能です。
「無理に不労収入を作らなくても良い」という点でかなり再現性が高く、現実的なFIREといえるでしょう。
また、「完全に仕事を辞めるのは不安」と感じる方に最適なスタイルかと思います。
め Side FIREとの違いは?2
雇われているか雇われていないか
リタイア後も労働によって、必要な生活費の不足分を賄うセミリタイア型のFIREには「Side FIRE」もありますが、その違いは雇われているか否かとなります。
Barista FIRE=雇われている(パートタイムで稼ぐ)
Side FIRE=雇われていない(副業で稼ぐ)
労働の形態として、Barista FIREの場合は、パートタイム労働なので比較的収入が安定しやすいが、収入を大きく向上させることは難しい、Side FIREの場合は、属性がフリーランスに近く、収入が安定しにくいが、収入を大きく向上させるチャンスがあるといった違いはあります。
自分のスタイルにあったFIREを目指すと良いでしょう。
め メリットは?3
達成までの期間が短い
Barista FIREは、FIRE達成に必要な資金が少なく済むため、短い期間で達成できます。
例えば、生活費の半分を不労所得、半分を労働で賄うようにすれば、一般的な25倍ルールではなく、半分の12.5倍の資産を形成すれば良いことになります。
フルタイムの週5勤務を辞めて、週2~3日の労働であれば、むしろ楽しめるという人も多いのではないでしょうか。
FIRE達成に必要な資金は後ほど紹介しますが、完全リタイア型のFIREに比べて、少なく済み、比較的ハードルが低いことが分かるかと思います。
社会保険の負担を減らせる
FIRE達成後の働き方によりますが、社会保険料金の負担を減らせるケースがあります。
※FIRE後に条件(後述)を満たさない場合は、国民健康保険に加入することとなります。
※社会保険=健康保険、介護保険、厚生年金保険等を総称して社会保険と呼ばれます。
社会保険に加入することで得られるメリットを以下にまとめました。
まず、保険料及び保証面において得られるメリットを説明します。
「健康保険」に加入することで保険料が安くなったり、保証が厚くなります。
「国民健康保険」と一般的な会社員が加入している「健康保険」の違いを以下の表にまとめました。
赤字が健康保険に加入できないことによるデメリットとなります。
このように「健康保険」に加入することで「国民健康保険」では得られない優遇があることが分かります。
次に、年金において得られるメリットを説明します。
「社会保険」に加入することで誰もが受け取れる基礎年金に加え、厚生年金も受け取れるようになります。
月に88,000円の賃金を得た場合に、貰える厚生年金がどれだけ増えるかのシュミレーションは以下の通りです。
保険料の負担額が減る上で貰える年金が増えるのはかなりのメリットかと思います。
最後に、健康保険に加入するために満たす必要がある条件を説明します。
以下の表にまとめております。
この表から「社会保険に加入できる最低限の時間だけ働く」ことがベストな選択として考えられそうです。
具体的には、「週に20時間働き、月に88,000円の賃金を得る」というラインが狙い目でしょう。
相場の暴落に強い
相場の暴落によって不労所得が減っても、労働収入があるため、労働を増やすことで資産を取り崩さなくて済む等の柔軟な対応が可能となります。
労働所得があるBarista FIREの場合、精神的な負担は軽く済みますが、労働所得が無い通常のFIREの場合は、精神的な負担は大きくなります。
また、相場が暴落している際に仕事を探し始めると、どうしても待遇の悪い場所で働く羽目になってしまうかもしれません。
その点、Barista FIREは継続して働いている状態のため、良い条件で働き続けられるというメリットも得られる可能性があります。
金融資本と人的資本のバランスが取れているBarista FIREは暴落に強いといえるでしょう。
デメリットは?4
雇われ続ける保証はない
パートやアルバイトで働くことになるため、不景気となった際には真っ先にクビになる可能性が高いです。
正社員に比べて、雇用契約上の優先順位が低いからです。
雇用されない状態が何ヶ月も続いた場合、条件を満たせば、しばらくの間は失業保険を受け取る事はできますが、ずっと適用されるわけではありません。
最悪の場合、上記で説明した社会保険加入のメリットが得られなくなる可能性もあるため、注意が必要です。
生活水準を上げられない
他のFIREにも共通して言えることですが、特にBarista FIREはパートやアルバイトで働くことになるため、収入の天井がある程度見えており、大幅にupさせることは難しいでしょう。
月々の金融資産からの収入が10万円程度、労働による収入も10万円程度となると、決して高い水準の生活はできないでしょう。
月々10~20万円程度で幸福度の高い生活を送れるか?については十分に見極めておく必要があるでしょう。
相場暴落時には働き方を変える必要があるかもしれない
不労所得のみに依存していない点は「柔軟に対応できる」というメリットでもありますが、逆の意味で捉えると、場合によっては働き方を変える必要がある=労働を増やす必要があるかもしれないということがいえます。
Barista FIREは、労働による負担を減らしたいという目的で目指す方が大半かと思いますが、不労所得の減少を労働所得で賄う→労働の負担増という構図になってしまった場合は、本末転倒です。
達成するために必要な資産は?5
シュミレーションしてみました
FIREの前提条件として
- 生活費の25年分の資産を用意する
- 資産を利回り4%で運用に回す
- 資産収入>生活費
という考え方がありますが、Barista FIREは働き続けながら資産形成するスタイルのため、ここでは「生活費の半分を不労所得、半分を労働で賄う」という前提で、事前に用意する必要のある資産は12.5年分でシミュレーションを行います。
Barista FIREの前提
- 生活費の2512.5年分の資産を用意する
- 資産を利回り4%で運用に回す
- 資産収入>生活費
こちらを元に考えます。
その場合の生活費と必要資産の目安は以下となります。
月間生活費 | 年間生活費 | 必要金額(目安) |
---|---|---|
8万円 | 96万円 | 1,200万円 |
10万円 | 120万円 | 1,500万円 |
12万円 | 144万円 | 1,800万円 |
15万円 | 180万円 | 2,250万円 |
20万円 | 240万円 | 3,000万円 |
どうでしょうか。
Barista FIREは、そのスタイルが故に必要資金が少なくて済み、達成へのハードル相対的に低いものかと思います。
まとめ6
今回の記事では「Barista FIREとはどんなFIREなのか」について、メリット、デメリットやシュミレーションを交えて紹介させていただきました。
Barista FIREは、労働の負担を減らしたい、社会保険等のメリットを受けたい、FIRE後も社会と継がっていたいという人が目指すべきスタイルだと思います。
完全にリタイアするというよりもセミリタイアに近い状態ですが、達成難易度が相対的に低く、収入も途絶えないため精神的なゆとりも持てる生き方です。
また、リタイア後の生活設計がしやすいといったメリットもあります。
本気で目指すのであれば、しっかりと計画を練っていき、着実に進めていく必要があります。
今回の記事で解説させていただいた内容を踏まえ、ぜひ一度検討してみてください!